junaida / IHATOVO・02

2015.07.18

昨日からjunaidaの「IHATOVO・02」の原画展が始まりました。

宮澤賢治の多種多様な童話や詩の断片をもとにjunaidaが描いたIHATOVOシリーズの第2巻。
今回の表紙になっているこちらの絵は、宮澤賢治作品の中でも特に知られている物語だと思うのですが、
どの物語かわかりますでしょうか。

少し不気味な空と果てしなく続く森の中。
よく見ると真ん中には兵隊のような格好をした二人の男が洋館の前に立っています。

— 風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉かさかさ、木はごとんごとんと鳴りました。

これは「注文の多い料理店」です。
何食わぬ顔をした男達とは対照的に、すでに何かが動き出してしまったかのような……そんな空気が漂います。

原画は少し大きめの作品なので、男達の表情もくっきりはっきり見えます。

 
他にもいくつかご紹介します。

— 私のようなものは、これからたくさんできます。私よりもっともっとなんでもできる人が、私よりもっと立派にもっと美しく、仕事をしたり笑ったりして行くのですから。(「グスコーブドリの伝記」より)
 

— 新しい時代のコペルニクスよ 余りに重苦しい重力の法則からこの銀河系を解き放て(「生徒諸君に寄せる」より)
 
宮澤賢治の言葉には、たった一節だけでもはっとさせられるような力があります。
物語と直接関係はなくとも、日々の出来事にぴったりと当てはまったりする事があったりしてとても不思議です。
そんな普遍的なメッセージを含んでいるところが宮澤作品の魅力なのかもしれません。
そして添えられた絵は見る者のイメージをさらに深く掘り下げて行きます。

少し長めの文が抜粋されているものもあります。
それらもとてもおもしろいのでぜひ本をご覧いただけばと思います。

前作「IHATOVO・01」に引き続き、宮澤文学からイメージを広げて描いた絵が22編収録されています。
原画の展示は8月2日(日)までです。

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